足の裏にはかかとの骨から足の指の付け根をつなぐ「足底筋膜」といわれる筋肉があり、アーチ状になった足の「土踏まず」を支え、これが伸び縮みすることで足の裏にかかる衝撃を吸収しています。

足底筋膜炎は多くはスポーツによる、足の裏への負荷が繰り返される事で発生することが多いですが、かかとの骨の変性による疾患でもあり、スポーツをしない一般の中高年にも比較的多く生じます。

足底筋膜炎は一旦発症すると、何度も痛みが繰り返すことが多く、治療をせずに放っておくことで踵の骨の変性が起きて重症化、治癒までが長期化することもあるので、早い段階での対応が大切です。

一般的に、足底筋膜炎の原因というと、スポーツによる足の使い過ぎ、長時間の立ち仕事、年齢による筋力の低下、体重増加、足に合わない靴などが言われています。病院では、足のレントゲンで異常が見当たらないと、その後は経過観察する場合がほとんどです。病院では、痛みのある部分を診ることはしても、からだ全体として、何が起きているのかを診ることはありません。

実は足底筋膜炎は足裏だけをみ診ても、改善に限界があり、からだ全体の問題として、見ていく必要があるのです。

私は治療家になって23年、数々の足底筋膜炎を診てきていますが、足底筋膜炎になる人の身体を調べると、ほぼすべての方に「腰骨・骨盤・股関節の歪みの問題」があります。

腰と骨盤から出ている神経の働きで、足底の筋肉は動いているので、歪みが原因で神経が圧迫されると神経性の筋緊張が生じます。足底筋膜炎は、腰骨・骨盤・股関節の歪みが原因となって足底の筋膜・腱膜が緊張・硬直・牽引されることで痛みが発生しているのです。

そう、土踏まずの痛みが起こる本当の理由は、実は、「腰骨・骨盤・股関節の歪み」なんです。

病院での足底筋膜炎の治療は、レントゲンを撮ったのちに投薬療法、サポーター、インソール等の装具療法がなされます。しかし、これらの対応では症状の緩和はできても、根本的な改善をしているわけではないので、仮に一時的には楽になったとしても何度でも痛みを繰り返す可能性が高いと言えます。

難治性の場合には外科手術によって、足底筋膜の一部を切除する場合もありますが、手術をしても完治しない場合もありますし、手術はしたくない人がほとんどです。

足底筋膜炎は、腰骨と骨盤と股関節の歪みが原因となっていると言いましたが、姿勢が悪いとこれらの歪みが発生します。

「姿勢の悪化」→「腰骨と骨盤と股関節の歪み」→「足底筋膜の緊張・硬化・牽引」→「足底筋膜炎の痛み」。この流れで発生します。つまり、元をたどって「姿勢」を改善することがなによりも大切なのです。

整体治療では、からだの歪みや全身のバランスを整える効果が高く、姿勢が改善されます。その結果、足底筋膜炎を改善に導きます。良い姿勢が身につくことで、足底筋膜炎の再発を防ぐ効果もあります。

先にも述べましたが、足底筋膜炎は腰骨・骨盤・股関節の歪みによって痛みを発症します。そして、整体治療では体の骨格構造に対してアプローチすることで、背骨・骨盤が整い姿勢やバランスが良くなります。

そう、整体治療はからだの歪みの問題に対しては得意分野なのです。

当院の行う足底筋膜炎の治療は、多くの整体院や接骨院で行われている電気治療や、全身のもみほぐしは行いません。背骨・骨盤の矯正をして姿勢を改善し、再発しないための姿勢改善ストレッチ、トレーニング、エクササイズ指導、栄養指導、生活習慣指導など、あなたに合わせて多角的・総合的に行っていくので理想的なアプローチが可能な治療なのです。

病院では投薬療法による経過観察が行われることがほとんどです。痛みとは、「何か問題が発生していますよ」という体からの警告です。薬を使ってその警告を遮断している間に、病状はさらに進行していく場合もありますので、足底筋膜炎改善のための選択肢として整体治療をおすすめします。